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金正恩兄妹による爆破…南北関係暗黒時代へ

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北朝鮮開城工業団地内の南北共同連絡事務所庁舎を爆破した。北朝鮮の超強硬措置であり、今後の南北関係は暗黒時代に入ると予想される。

 

北朝鮮の官営媒体である朝鮮中央放送は16日午後5時のニュースで「16日14時50分、大きな爆音と共に、南北共同連絡事務所を爆破した」と報道した。続いて「クズどもと、奴らを黙認した者たちに罪の代価を払わせてこそ、激怒した民心に応えることができる。南北間のすべての通信船を遮断したことに続き、開城工業地区にあった南北共同連絡事務所を完全に破壊する措置を実行した」と付け加えた。

 

軍当局によると、この日の午後2時49分頃、陸軍1軍団前方地域で大きな爆発音が聞こえて煙が巻き上がる様子が観測された。震源地は北朝鮮開城工業団地であった。政府関係者は「陸軍が4階建ての南北連絡事務所が崩れ落ちたという事実を確認した」と述べた。

 

これに先立ち、金与正(キム・ヨジョン)朝鮮労働党第1副部長は13日「近いうちに、無駄な南北共同連絡事務所が跡形もなく崩れ去る悲惨な光景を見ることになるだろう」と爆破を公に警告していた。爆破はこの発言から3日後に実行されたことになる。

 

大統領府は同日午後5時より、国家安全保障室長の主宰で国家安全保障会議NSC常任委員会の会議を緊急招集した。会議の後、キム・ユグンNSC事務局長は記者会見で「政府は、北側が2018年の板門店宣言によって開設された南北共同連絡事務所の建物を一方的に爆破したことに対して遺憾を表明」と述べた。

 

キム事務局長はまた「北側の南北共同連絡事務所破壊は、南北関係の発展と朝鮮半島の平和定着を望むすべての期待を裏切った行為である」とし「政府はこれにより発生するすべての事態の責任は、完全に北側にあることを明らかにすべき」と強調した。また「北朝鮮が状況を悪化させる措置を取った場合、我々は強く対応することを厳重警告する」と付け加えた。

 

国防部は「韓国軍は現在の安全保障の状況について、北朝鮮軍の動向を24時間綿密監視しながらしっかりとした軍事態勢を維持しており、軍事的危機が高まらないよう万全を期している」とし「北朝鮮が軍事的挑発行為を敢行すれば、韓国軍はこれに強く対応する」と述べた。

 

統一部は南北共同連絡事務所長に「本日、北側が南北共同連絡事務所の建物を一方的に爆破したのは、南北関係において非常識極まりなく、あってはならない行為で、これに深い遺憾を示して強く抗議する」と述べた。続いて「南北共同連絡事務所の破壊は、2018年板門店宣言への違反であり、南北共同連絡事務所の構成・運営に関する合意書の一方破棄と言える。また、我々国民だけでなく、全世界を驚愕させた事件」と指摘した。

 

また「特に6.15共同宣言20周年を迎える翌日に行われたこの行為は、朝鮮半島の平和を願うすべての人々の願いを見捨てること」としながら「北側は、今回の行動について応分の責任を負わなければならない」と付け加えた。

 

北朝鮮軍はこの日、非武装地帯(DMZ)境界警戒所(GP)で北朝鮮国旗と最高司令官旗を降ろした。北朝鮮軍出身脱北者である世界北朝鮮研究センター所長は「北朝鮮が国家を象徴する北朝鮮国旗と金正恩北朝鮮国務委員長を表す最高司令官旗を降ろしたということは準戦時状態、挑発準備段階、非常体制稼動を意味する」と説明した。

 

南北共同連絡事務所は2018年9月14日、開城工業団地の中で誕生した。2018年4月27日、文大統領と金正恩委員長が板門店で第1回南北首脳会談を開いた後に発表した、板門店宣言に基づいて行われたものだ。2005年に建てられた南北交流協力協議事務所の建物を、政府が予算97億ウォンをかけて南北連絡事務所庁舎として改装・補修した。庁舎、従業員宿舎、食堂をはじめとする設備などで構成された南北連絡事務所は、1年9ヶ月の年月を経てあっけなく崩れ去ることとなった。