こぐまぶっく

韓国ニュースと韓国お役立ち情報を紹介

中国「新型豚インフルエンザにパンデミック懸念」

f:id:lemon751231:20200701155955j:plain

 

中国で、新型コロナウイルスに続いて、世界的大流行(パンデミック)の可能性がある豚インフルエンザウイルスが新たに発見され、中国政府が必要な措置を行うと発表した。

 

中国農業大学と中国疾病予防コントロールセンターなどの科学者たちは、新型インフルエンザ(H1N1)ウイルス系列の新しいウイルスが豚の間で広がり、ヒトへも感染させるとの内容の論文を米国科学アカデミー紀要(PNAS)に発表した。このウイルスには「G4EAH1N1」という名前がつけられた。

 

これに対して趙立堅中国外交部スポークスマンは、先月30日の会議で「中国は、この問題を注視している」とし「我々は、あらゆるウイルスの伝播も防ぐために必要なすべての措置を下す」と述べた。

 

研究者は、2011年から2018年まで、中国の10省の豚の検体を採取し、ウイルスが2016年から多く広がったことを発見した。さらに、豚飼育場で働く人の10.4%が抗体陽性反応を示したことが分かった。研究者はこれについて「このような伝染性は、ウイルスがヒトの体内で適応する機会を大きく増やし、パンデミックの懸念を高める」と述べた。

 

このウイルスがヒト間で伝染するという証拠はないが、変異を経ればヒト間の伝染が容易になり、パンデミックに繋がる可能性もあるという意味だ。研究者は、論文で「G4ウイルスは、パンデミックウイルスになり得る中核的特徴を持っている」と警告した。

 

また、このウイルスは、ヒトの気道内で効果的に複製することが分かった。研究者は、豚から広がった新型ウイルスを制御し、ヒト、特に養豚業界の従事者を綿密に監視することが急務であると要請した。

 

今回の論文発表で、新たなパンデミックが発生する可能性があるという懸念されたが、中国国営メディアは1日の専門家を引用して、このような不安を払拭させようと努めた。ある専門家は、ヒト感染の可能性は低いととグローバルタイムズに語った。楊占秋武漢大学ウイルス研究所教授も、ヒト感染については過度に心配する必要はないと述べた。

 

しかし、グローバルタイムズは、2018~2019年にアフリカ豚コレラ拡大により大きな打撃を受け、ようやく回復の兆しを見せている中国養豚業界に影響が及ぶ可能性があると指摘した。楊占秋教授は、予防措置として飼育場と屠殺場を毎日消毒し、豚の状態を綿密に観察しなければならないと述べた。