こぐまぶっく

韓国ニュースと韓国お役立ち情報を紹介

米「コロナワクチン物質製造中…一般人用は早ければ年末」

f:id:lemon751231:20200629012345j:plain

 

新型コロナウイルスの勢いが衰えない中、全世界が「ワクチン開発」に最後の希望をかけている。世界保健機関(WHO)によると、現在、世界各国では160個の候補物質をもって競争的にワクチン開発に乗り出した状態だ。このうち、臨床試験の段階に入ったものは23個だ。ワクチンについて提起されている主な疑問を一問一答方式で紹介する。

 

年内に完成するのか?

 

通常、ワクチン開発には数年かかる。しかし、今は異例の状況である。過去の新薬開発では見られない破格的な支援に加え、規制と手続きも縮小する「スピード戦」が繰り広げられている。特に、全世界の感染者数1位のアメリカが積極的だ。迅速な臨床試験の許可、臨床1・2試験同時進行などが代表的である。ワクチン開発製薬会社に支援する政府の資金も破格的だ。去る7日、ブルームバーグ通信によると、アメリカの製薬会社ノババックスの場合、年内のワクチン流通を目指し、アメリカ政府が推進中の「超高速作戦(Operation Warp Speed)」プログラムに基づいて16億ドル(約2兆ウォン)規模の資金を支援されることになった。

 

このような中、13日(現地時間)、アメリカ行政府高位官僚は「4~6週間以内にワクチン物質の製造に入るだろう」とし「今夏が終わる頃、ワクチン製造が活発する」という展望を出した。ここには、ワクチン候補物質が、すべての開発手順を滞りなく終えるという前提が敷かれている。また、開発を終えるとしても、商用化のためには臨床試験を経なければならない。今すぐ一般人が使うことができるワクチンが夏が終わる前に出てくるという意味ではないという話だ。ただし、各国の速度戦を勘案すれば、国内医薬界・学界の専門家たちも「イギリスやアメリカなどでは、早ければ今年の年末か来年初めに一般患者を対象にしたコロナワクチンが出てくる可能性もある」と見通した。

 

ワクチンが開発されれば、コロナが終息するのか?

 

ワクチンが早急に完成すれば、状況を鎮静させるには役立つだろう。しかし、完全に安心することはできないというのが多くの専門家の評価だ。フランス政府諮問委員である感染症の専門家は12日、現地メディアとのインタビューで「部分的に効果があるワクチンは簡単に作成できるかもしれないが、コロナウイルス終息には力不足だろう」と否定的な見方を出した。ワクチンが出ても、100%の効果があるという保証はないということだ。

 

スピード感も重要だが、度を超す競争の副作用はないのか?

 

懸念の声が出てくるのは当然だ。開発先取りを置いて、アメリカと中国はプライド対決を繰り広げているようだ。この競争が、完全に検証されていないワクチンの開発に繋がり、深刻な後遺症を生むのではという懸念もある。いわゆる「ワクチン民族主義」を心配する声も出ている。国境なき医師団は「全世界が必要とするワクチンであるだけに、市場論理ではなく、集団知性にワクチン開発に乗り出さなければならない」と述べた。