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「仕事終わりの一杯」消えた…コロナが変えた韓国の風景

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ソウルの夜の風景が変わってしまった。新型コロナウイルスにより、ソーシャルディスタンスの格上げが施行された31日午後8時半頃、かつて仕事帰りの会社員らで混雑した鍾路や麻浦の飲食店街には、人影が見当たらなかった。

 

ソウル麻浦区でチャドルパギ専門店を経営するチョ氏(52)は、「夕食を簡単に済ませた客が帰り、夜8時頃からは空っぽになった」とし「売上が10分の1にまで減少し、6〜7年働いてくれたスタッフに休むように連絡をしなければならず、心が重い」と述べた。ソーシャルディスタンスの格上げにより、一般飲食店は午後9時から午前5時まではテイクアウトと配達注文しか受けることができない。

 

「7時30分からは客なし」…夕食が消えた食堂

 

麻浦以外の店の事情も同じだった。8時40分頃、いくつかのフランチャイズカフェやレストランは、初めから営業をしていなかった。スンデクッ店のキム社長(47)は、「ソーシャルディスタンス格上げにより、9時以降に客を入れた場合は罰金を払わならず、仕方なく店を閉めることにした」とし「さらに格上げされれば、本当に商売が終わってしまう」とした。

 

鍾路区でトッポッキ店を経営するキム社長(40)は、「午後7時30分を超えると、客が1人も入らなかった」とし「自営業として、ただ苦しいばかり」と打ち明けた。サムギョプサル店で働くパク氏(52)も「かつては従業員が5〜6人いたが、半分に減らし2交代で働いている」と泣き顔で語った。チキン家を経営するカン氏(65)は、「店のテーブルは20個以上あるにもかかわらず、2テーブルにのみ客が座っている状態」とした。

 

近くのコンビニも、ソーシャルディスタンス格上げに合わせて運営していた。アルバイト従業員は「9時以降になると、コンビニ内で飲食することができないという公文書が発表されたため、コンビニ内にあった椅子をすべて除去した」とし「たまに椅子を要求する客もいるが、拒絶している」と説明した。

 

人のいないバス停…9時以降のバスも20%削減

 

ソウル市は、この日午後9時以降の公共交通機関の運行回数も減らした。新型コロナウイルスの拡大を防ぐための「市民足止め週間」を宣言したからだ。9月6日までに325路線の夜間運行回数を約20%削減運行する。既存の4554回から3644回のみ運行するという意味である。

 

実際、鐘閣駅や孔徳駅近くのバス停では人々が減少した。9時30分頃、孔徳駅近くのバス停から乗車した市民は6人だけだった。ソウル市の関係者は、「新型コロナウイルス第2波が始まった8月の1日平均の市内バスの乗客は325万人と、昨年同時期の日平均乗客数458万人より29%減少した数値」とし「市民足止め週間の間に、より急激に乗客が減少すると予想している」と述べた。