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韓国「コロナ規制緩和でSNSグルメに長蛇の列」

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韓国・梨泰院クラブの集団感染を発端として、コロナウイルス再拡大の懸念が高まっている。これにより、ソウルや大邱など全国12の市・道では、クラブのようなナイトライフ運営禁止行政命令を下した。ナイトライフは、クラブを含むカラオケ、酒、音楽を共に提供するパブなどである。しかし、再拡大の懸念や予防が強調される中、集中的に人が集まる場所がある。テレビ番組やSNSを通じて評判となった有名グルメ店だ。

 

間隔を空けずに行列を作る人々

 

13日、有名グルメで知られるソウル市龍山区のレストランを訪れた。普段の待機時間は少なくとも2時間、多くて4時間もかかるほど大人気のレストランである。この日も開店前にもかかわらず多くの人が集まり、ウェイティングボードに名前を書こうとする人が列を作った。

 

梨泰院クラブや弘大店に続き、ソウルでも確定者が発生するかと危ぶまれていたが、驚くことに行列に並ぶ人々はマスクを着用していなかった。加えて、行列では他人との距離を空けることなく立っていた。レストラン前のスペースは狭く、歩道であるため、狭い道にみっちりと多くの人が並んでいる状態だった。レストラン側から間隔を空けて待つなどの案内や、関連事項の案内文もなかった。クラブ前の長い行列は批判されたにもかかわらず、レストラン前の待機列は放置されていた。

 

待機列でマスクを脱ぎはしゃぐ人々

 

レストラン開店30分前、32組が待機していた。順番まで2時間以上かかる客は、ウェイティングボードに名前を記入すると同時に列を離れたが、開店と同時に入場する客は、待機列で順番を待っていた。

 

ところが、とあるカップル客が待機用の椅子に座ると同時にマスクを脱ぎ、自撮りを撮り始めた。このカップル客の写真撮影は入場直前まで続いた。また、カップル客以外の待機客も、マスクを顎まで下げたまま会話を交わしていた。店前の案内文には、すべての従業員と顧客のマスク着用を義務化しているとしたが、待機中のマスク未着用に対する注意はなかった。

 

弘大店で確定者が出るも周辺店は満席

 

13日午後、ソウル弘大にある店で関連確定者が発生した。前日弘大店で確定者となった一行だった。以後、弘大店で一緒に酒を飲んだ一行6人中5人が陽性判定を受けるなど、地域社会感染拡散の懸念が提起された。

 

しかし、周辺店は防疫として2時間ほど閉鎖した後すぐに営業を再開した状態であり、弘大から近い延南洞も、SNSグルメやカフェを訪れたる人々で賑わっていた。空席のレストランもあったものの、SNSで有名なグルメ店は行列を成した。

 

待機列とウェイティングボードが目立つ店のスタッフに待機時間を尋ねると、「正確に申し上げにくいが、40分程度かかるようだ」という回答を受けた。ウェイティングボードに名前を記入しようとやって来た客は、「週末に比べると列がない方だ」と語った。連休や週末に比べて人は少ないものの、コロナウイルスにより緊張状態が継続されている様子はほとんど見受けられなかった。このよう待機列を管理していない点は、防疫策に反していると言える。加えてレストランを訪れる客のマスク未着用、待機中のマスク取り外しなども同様である。

 

もちろん、レストランやカフェのような一般的な飲食店は、クラブのように不特定多数との密接な接触が行われるところではない。しかし、日常生活の中でも距離を置くよう呼びかけられている時期に、人が多く集まる有名グルメ巡礼は、先送りすべきであるようだ。もし仕方ない状況であったとしても、待機列では他人との距離を置き、マスクを外さないなど防疫上の注意を実践し、互いを配慮すべきではないだろうか。

 

レストランも待機列を放置せず、待機客間の距離を管理するための努力が必要である。「見て見ぬふり」が懸念されるのであれば、当分の間だけでも予約システムを稼動などの工夫が必要だ。コロナウイルス発生から4ヶ月目に突入した今、誰もがストレスを抱え厳しい状況に立たされているが、互いに向けた配慮こそが、一日も早い日常への復帰となるのではないだろうか。