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チョコパイよりも高価な「明洞マスク」も売り切れに…

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1枚3000ウォンのマスクでさえもが売り切れる事態

 

マスクの需要が急増した先月28日、ソウル中区明洞の店舗従業員がマスクを売るために客引きする姿が見られた。1日にはマスクが山盛りに積まれた店で市民がマスクを選ぶようになり、3日にはマスクが積まれた箱があっという間に空っぽになっていた。1箱2500ウォンのチョコパイよりも高い、1枚3000ウォンのマスクでさえ、売り切れになってしまった状態だ。

 

明洞での店舗同様に、政府指定のマスク公的販売店であるソウル陽川区にあるデパートの前では、マスクを購入しようとする市民が長蛇の列を作って待機する様子も見られた。

 

近頃、明洞と南大門市場一帯では、外国人観光客を狙ったように英語で大きい値札をつけたポップ付きの箱にマスクが陳列され、注目を集めた。さらに、いくつかの店舗では、通行人を対象に客引き行為まで行った。郵便局や農協など全国の「公的販売店」にマスクを求める市民が長蛇の列を作る状況で、観光地の路面店に山盛りに積まれたマスクは、皮肉とも言える光景であった。

 

2日までは各店舗に溢れるように山積みされていたマスクだったが、3日には遂に底をつく結果となった。この日の午後2時間ほど明洞一帯を見回してみると、多数の雑貨店で「マスク売り切れ」の案内文を掲げ、それさえも商品があるところは、大人用ではなく、ベビー用だけが残っていた。マスクを販売する雑貨店の従業員は、「こちらの在庫も完全にゼロになってしまった状況だ。在庫がいつ追加で入荷されるかは分からない」と伝えた。政府の公的販売量需給が6日目の支障をきたしながら、それよりも2倍以上高い価格で販売しても、マスクを求める客たちの足が絶えなかったものと思われる。

 

観光地・明洞で販売されていたマスクの背景

 

明洞に放たれ、あっという間に消え去ってしまったマスクの出所は正確に把握することが難しい。マスクを陳列しておきながら、販売する従業員たちでさえ「よく分からない」という状況である。ただし、推定は可能である。新型コロナウイルス感染症の初期マスク買い溜めに、血眼になった中国人観光客を狙って、あらかじめ確保しておいた物量からある程度は計算がつきそうだからだ。当時、明洞一帯の薬局ごとにマスクを買おうとする中国人観光客が集まり、薬局の前にはマスクが箱に入ったままの状態で積まれていた。そうするうちに、政府の搬出制限と韓国国内コロナウイルス事態の悪化により、「爆買い」中国人観光客の足が途絶え、自然と在庫を抱えて山積みされていたという可能性が大きい。

 

公的販売価格よりも2~3倍高価なマスクでさえ売り切れになった同日、ムン・ジェイン大統領は「マスクを迅速かつ十分に供給できず、ご迷惑をおかけ点について国民に非常に申し訳なく思っている」と謝罪した。