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韓国KBS、違法撮影に言い逃れ…国民に衝撃と怒り

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韓国放送局KBS研究棟の女性トイレで違法撮影機器が発見された事件が、長期にわたり物議を醸している。他の場所でもない公営放送で、このような犯罪が起きたことに国民の衝撃と関心が大きくならざるを得ないからだ。

 

先月31日に事件が報道されると、朝鮮日報は「被疑者はKBS職員」と報道した。KBSは当日の夜12時過ぎに出入口を開けると「警察に容疑者の事実関係を確認した結果、従業員(社員)ではないとの回答を受けた。KBS職員であるとの報道をしたマスコミには法的対応を行う」と発表した。

 

しかし2日午前には「容疑者はKBS公開採用出身のコメディアン」という報道が続いた。その後SNSには、KBSの代表プログラム『ギャグコンサート』に出演した某コメディアンが挙げられた。KBSはこれについて「警察の捜査を待つ」という言葉のほか、特別な表明は出さなかった。また「公開採用コメディアンは従業員ではない」とし「選抜後1年間の専属契約が終わった後は、フリーランスとして出演料を受けている」と説明した。それとともに「社員番号もない出演者に従業員という表現は間違っている」と付け加えた。

 

KBSがこのような解明をすると、女性団体がすぐに立ち上がった。韓国女性民友会は「直接の雇用関係がなくとも、事業所で問題が発生した場合、事業主は問題を解決するための責任を持って役割を果たすのが常識だ」とした。

 

KBSは昨年3月、芸能番組「1泊2日」に出演していた歌手のチョン・ジュニョンが違法撮影事件に関与したという報道が出た直後、放送を暫定的に中断した。そして「出演者の管理を徹底できておらず、重い責任を感じ深く謝罪申し上げる」とした。

 

今回の事件の被疑者がそのコメディアンかどうかは、今後の捜査を通じて明らかにされることである。しかし明らかなのは、事件公論化後3日の間KBSからの遺憾表明や謝罪がなかったという点である。「犯人探しのため捜査に協力し、再発防止策を準備する」としただけだ。批判が続くと、ようやく「容疑者はKBS職員ではないが、出演者の一人が言及されているという状況に責任を感じている」とし「再発防止と被害の予防対策を実施している」という立場を出した。

 

KBSは昨年4月に「男女平等の基本規定」を作成し、被害者の保護の範囲を非正規職にまで拡大した。今回の事件は、非正規職を含めてKBSで働く労働者と出演者たちが被害者である確率が高い。KBSが管理不足への謝罪や被害者保護の意志を何よりも先に表明していれば、性的暴行に対する一方進んだ対応として見ることができただろう。加害者の身分がどうであれ、公営放送であるKBS内部で起きた事件であり、被害者も他でもないKBSのメンバーであるからだ。