北朝鮮、幹部家族への米配給中断…中国国境閉鎖による経済打撃か

北朝鮮の外交官出身脱北者が、北朝鮮の状況について、高位職家族への米配給を中断するほど厳しい実情だと述べた。

コ・ヨンファン前国家安全保障戦略研究副院長は、読売新聞とのインタビューで「平壌都心に住んでいる朝鮮労働党、政府、軍幹部の家族への米配給が、2～3月以降全く行われていない」と明らかにした。

コ前副院長は、幹部本人の配分は続いているが、そのために備蓄米の施設を一部開放したという情報もあると語った。

また、北朝鮮はコロナウイルスにより中国の国境が閉鎖され、食品や日用品が大きく不足している状況であり、供給量は昨年の3分の1にとどまっていると付け加えた。

さらに、全世界的にコロナウイルスが再び大きく広がり国境閉鎖が長くなると、北朝鮮が体制の危機を迎える可能性があり、それにより内部の不満が高まれば、北朝鮮が再び挑発行動に出ると予想した。

コ前副院長は続けて、最近北朝鮮が韓国に挑発行動を続けているのは平壌の動揺が要因だとし、金正恩（キム・ジョンウン）北朝鮮国務委員長に対する住民の怒りを文在寅（ムン・ジェイン）大統領に向けたものと解釈した。