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韓国男性芸能人「早期入隊ブームがやって来る?」

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除隊後遺症を減らすため、人気になる前に兵役義務を終わらせる


年内入隊が有力な1992年生まれのアイドル歌手達。入隊日は延ばせられるだけ延ばすこと!これが韓国芸能界の兵役義務に関する長年の決まり文句だ。ところが、最近このような慣習に大きな変化が起きている。入隊期限の満30歳まで延ばすのではなく、28歳前に入隊する芸能人が増えているのだ。

 

世界的に大人気の防弾少年団BTS)は、メンバーの長兄であるジン(キム・ソクジン)の入隊時期が近づいてきており、そうなると来年はメンバー全員の活動はできないことになる。ジンは2月24日、YouTubeで行われたBTS 4集アルバム発売記念グローバル記者会見で、入隊に関して初めてこう口を開いた。

 

「多くの方が僕の入隊について気になさっているようですが、まだ結論が出でいません。ただ、兵役は当然の義務だと思っているので、いつでも応える予定です。」

 

「兵役は当然の義務、いつでも応じること」


世間では、ジンの入隊時期は今年の年末だと予想されている。1992年生まれのジンは12月4日の誕生日をもって28歳になるからである。3年前は、大学院在学や広報大使活動などを理由に、満30歳まで入隊を先送りすることができたが、現在では満28歳後の入隊を延期することは厳しく制限されている。ただし、2018年5月に改正された「兵役法」に基づき、病気や心身障害、家族の死亡など、不可抗力的な特別な事由がある場合にのみ軍入隊を遅らせることができる。

 

同理由で、1992年生まれの他のアイドル歌手達も次々と入隊するとみられる。EXOのスホ、ベクヒョン、チャンヨル、チェンとBlock Bのジコ、B1A4サンドゥル、BTOBのイム・ヒョンシク、FTISLAND のミンファン、WINNERのキム・ジヌ、イ・スンフン、MONSTA Xのショヌなどが対象である。兵役法第60条によると、兵役判定検査と入隊を延期することができる理由及び期限は、大学で満24歳、大学院修士課程で満27歳、博士課程で満28歳までとされている。ただし芸能人の場合のみ、28歳以降満30歳以前まで、韓流に貢献する海外活動を前提に、文化体育観光部長官の推薦との異種格闘技の承認を経て、入隊を延期して出国することができる。しかし、満28歳前に所属グループの海外活動のために入隊延期制限回数(5回)、延期可能期間(2年)の両方を使い切った場合、国からの招集を受け入れなければならない。これが近年芸能界スターの入隊が満28歳に集中している理由だ。

 

入隊が「大衆の好感度アップ」へと進化


デビュー前の俳優志望生は、「人気が出る前に兵役を済ませる」ケースが多い。中央大演劇映画科の関係者は、「演技を専攻する男子学生はほとんど在学中に兵役を済ませようとする」と伝えた。韓国芸術総合学校の演技科関係者も「一歳でも若いうちに兵役を終えた後に芸能界デビューすれば、後々有利だという考えを持っている」と述べた。最近では芸能事務所でも、認知度の低い新人俳優に「人気が出る前に兵役を終えてくるように」と説得するケースがあるようだ。

 

実際、20代前半早々に兵役を終えて芸能界にデビューしたおかげで、活動への空白期間なく人気に勢いをつけるスターが多い。ドラマに出演するたびに高い視聴率を記録する俳優パク・ソジュン、アイドルに劣らないファン層を獲得しているチョン・ヘイン、忠武路(チュンムロ:韓国の映画界の代名詞)の優良株に浮上した演技派俳優パク・ジョンミン、ドラマ「応答せよ1988」でスターダムに上がった俳優リュ・ジュンヨルが代表的である。

 

「アジアのプリンス」という愛称を持つイ・グァンスは演技を開始する前に、モデルとして活動しながら入隊し、助教として服務した。映画「おばあちゃんの家(原題:집으로)」でデビューした俳優ユ・スンホも助教出身だ。ユ・スンホは高校卒業後、複数の名門大学の特例入学オファーを振り切って、静かに入隊した。以降、国防広報院、軍楽隊など比較的楽とされる職務を勧誘受け、これも拒んでイギジャ部隊の新兵教育隊助手として服務した。2014年21歳になったユ・スンホは、それまでの子どもっぽいイメージを脱し、新たな変貌を繰り返しながら、外見と演技力に磨きをかけ続ける俳優として、人気と名声を高めている。

 

芸能人達の認識の変化も入隊時期を繰り上げている。かつては「兵役=芸能界で命を落とす地雷」というイメージが定着していたが、最近では兵役を誠実に履行することで、イメージ刷新と好感度の上昇に繋がると考えられているようだ。ジョン・ドクヒョン大衆文化研究家は、「兵役を忌避したせいで失墜したイメージを回復できずにいるユ・スンジュンとMCモンや、その逆であるソン・ジュンギ、コン・ユ、ヒョンビン、カン・ハヌルなどの事例を通じて得られた学習効果が大きい」とし「多くのスターが除隊後さらにしっかりと根を下ろして花道を歩く姿を見ながら、兵役への肯定的マインドが定着しつつある」と分析した。