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コロナで瀕死状態の韓国航空会社、国際線に賭け?

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国際線運航再開で商用・貨物需要を期待

 

韓国の航空業界が瀕死状態である。第1四半期に続き、航空業界シーズンの第2四半期も新型コロナウイルスパンデミックを迎え、非常に厳しい状況に置かれたためだ。特に低コスト航空会社(LCC)業界は国内線を拡大し活路を探しているものの、力不足である。売上高90%は国際線が占めているためだ。

 

そのような中、塞がっていた空の道が少しずつ開かれる気配が見えている。入国制限を解除していない国がほとんどではあるものの、LCC業界は来月から国際線運航に乗り出す。まだ旅行心理が完全に回復していない観光需要は期待できないが、同胞、留学生、ビジネス出張などの商用需要が多い路線を主なターゲットとし、貨物の割合が大きい路線を中心に徐々に正常化のステップを踏んでいくという案だ。

 

航空業界の関係者は「今すぐの観光需要拡大というわけではなく、韓国人の輸送など、ほとんどが現地発の需要を中心に行われるだろう」とし「搭乗率も多く見込めないことから、1〜2回程度と最小限で運航を開始する計画だ」と語った。

 

チェジュ航空・ジンエアーは6月、エアプサンは7月から

 

チェジュ航空は、現在LCC業界の中で唯一の国際線を運航している。中国の威海と日本の成田、大阪の3ルートである。来月からは、仁川-マニラ路線(週1回)の運航を再開することにした。コロナウイルス以後、国内LCCの中でも最初の国際線再就航である。

 

ジンエアーも6月から国際線運航を再開する。4月から国際線定期便運航を全面中断し、海外同胞などの輸送のための臨時便と貨物機として運行していたが、2ヶ月ぶりに5つの路線に限り運航を再開することにした。この路線は仁川-バンコク(週2回)、仁川-ハノイ(週1回)、仁川-台北(週1回)、仁川-成田(週1回)、仁川-大阪(週1回)である。

 

特にジンエアーは、国内LCCの中で唯一355席の中大型機(B777-200 ER)を保有しており、他のLCCとは異なり、収益性を最大化することができるものと予測されている。増加する貨物需要に対応する一方で、地元の旅客需要を確保することができる。B777-200 ER航空機が運ぶことができる貨物の規模は15tほどである。

 

エアプサンは、7月から釜山~香港、釜山-マカオのルートで運航を開始する。これを始めとして中国、日本、東南アジア路線を順次再開する方針だ。夏季運航計画の基準で総31の国際線運航を順次起動する計画だ。

 

新規LCCフライ江原は、ベトナムダナンとハノイホーチミン、中国北京と長春、フィリピンマニラとクラーク、台湾台北の4ヶ国8都市路線を確保した。8月からはベトナム3大都市から順次就航し、年末には中国の北京と長春山東省に就航する計画だ。

 

LCC業界が国際線再開の動きを見せたのは、ヨーロッパの一部の国をはじめとする海外各国がコロナウイルスによる制限を少しずつ解除する雰囲気が形成されてからだ。また、ベトナム政府が7月から韓国をはじめとする80ヶ国の国民に電子ビザ発給を許可することにし、近郊の東南アジア主要観光局も制限を解除する確率が高まるものと思われる。

 

LCCだけでなく、大韓航空アシアナ航空などの大手航空会社(FSC)も準備を終えた。大韓航空は6月から13路線の運航を追加で再開し、合計110の国際線路線のうち25路線(週運航回数115回)を運航する予定だ。アシアナ航空も17路線(週61回)を運航する。

 

残りのティーウェイ航空とエアソウルは国際線運航再開の時期を決断できずにいる。代わりにティーウェイ航空キルギス共和国の首都ビシュケクに、エアソウルはベトナムのダナンにチャーター機を飛ばしながら国際線運航をたまに持続している。イースター航空は4月から国内線から国際線まで運航中断し休業を持続している。一方、今月にも国内線は回復に入ったが、国際線はまだ暗鬱である。国土交通省航空統計(エアポータル)によると、5月の国内線運航便は24万542便と、前年同期比25.2%減少し、乗客は346万6744人と、前年同期比39.2%減少した。国際線運航便は6150便と、前年同期比86.4%減少し、乗客は12万6049人と、前年同期比98.3%急減したことが明らかになった。